北九州に住むならどこを選びますか!?北九州の住宅とエリアの魅力

北九州市の風景

家を建てるとき、どのような住宅を建てるのかは最大の関心事です。しかし、一方でどこに住むか、どこを選ぶか、ロケーションも重要です。なぜならその場所で生活し、働き、育っていくところなのですから。

北九州市は、その多彩な魅力で人々を魅了しています。美しい自然環境に囲まれ、山や海、川などの自然の恵みを楽しむことができます。また衣食住を考えても全国的にも利便性の高い街のひとつです。

「住む」という視点から北九州市の魅力や、それぞれのエリアの特長をご紹介していきます。

目次

北九州市の基礎知識|地形・気候・推計人口

北九州市の風景
引用元:photoAC

北九州市は、九州の北端に位置し、本州と九州をつなぐ関門海峡を有する都市です。古くから交通の要衝として発展し、現在も産業や文化の拠点として存在感を示しています。

◇地形の特徴

北九州市の風景
引用元:photoAC

北九州市は、九州の北端にあたり、関門海峡を挟んで本州と向かい合う位置に広がっています。市域面積は約490平方キロメートルで、福岡県全体の約1割を占めています。地形的な特徴は、山地と平野、そして埋立地が入り組んでいる点にあります。市の東部には企救山地が広がり、最高峰は標高900メートルを超える福智山です。

また、中央から南部にかけても福智山地などが連なり、市域の大部分が山地によって構成されているのが大きな特徴といえるでしょう。

一方で平野部は限られており、主に北部の沿岸部や東南部に小規模に分布しています。海に面する地域は後背地が少なく、自然に形成された低地は多くありません。そのため、現在の臨海部の多くは人の手による干拓や埋立によって形成されてきました。特に工業地帯や港湾地区は埋立によって整備され、都市の発展を支えてきた歴史を持ちます。

海岸線の総延長は約210キロメートルに及びますが、自然海岸は全体の2割弱にすぎず、残りの大半は人工的に造成された海岸線です。これは、近代以降の製鉄業やエネルギー産業などの発展と密接に関係しており、北九州市の地形が産業都市としての成り立ちに大きく影響していることが分かります。

◇北九州市の気候の特徴

青空と雲
引用元:photoAC

北九州市の気候は、日本海に面する響灘と、瀬戸内海に面する周防灘の双方に接しているため、両地域の中間的な性格を持ちます。温暖で過ごしやすい一方、湿度が高く、年間を通じてしっとりとした空気に包まれているのが特徴です。

平均気温は年間を通して16〜17℃程度前後で推移しており、冬の平均気温は6度前後、夏は28〜29度程度まで上がります。氷点下に下がる日はまれで、真夏日や猛暑日も他都市に比べて少ない傾向にあります。降水量は年間1,700〜2,000ミリ程度で、梅雨や台風のシーズンに集中することが多く、夏場は湿度が高く蒸し暑く感じられます。

冬は西からの季節風の影響を受け、曇天や雨の日が多くなりますが、大雪に見舞われることはほとんどありません。日本海側特有の冬の寒さや雪の多さとは異なり、比較的穏やかな冬を過ごせるのが北九州市の気候の特性です。

一方、夏は太平洋側の気候の影響を受けるため、強い日差しと湿気が重なり蒸し暑くなるものの、極端な高温になることは少なく、四季を通じて過ごしやすい都市といえます。

また、地域ごとに微気候があり、海に近いエリアは潮風の影響を受けやすく、山間部は冷涼であるなど、居住環境によって感じられる気候の違いも特徴です。産業都市として発展してきた歴史の中で、この安定した気候は工業活動や港湾機能の維持にも大きく寄与してきました。

◇北九州市の推計人口

北九州市はかつて政令指定都市の中でも人口100万人を超える大都市として知られていました。しかし、少子高齢化や若年層の転出が続いたことで人口は減少傾向にあり、2021年には発足以来初めて100万人を割り込みました。

北九州市が公表している推計人口によると、2025年時点の人口はおよそ89万人台で推移しています。近年は年間で5,000人前後の減少が続いており、自然減(出生数より死亡数が上回る)と社会減(転出超過)の双方が同時に進行している状況です。

さらに将来推計を見ても、2030年には87万人程度、2045年には77万人前後まで減少する見込みとされています。これは全国的な人口減少傾向の一端であり、特に北九州市では若年層の流出が大きな課題となっています。その一方で、高齢化率は上昇を続けており、医療・福祉・地域コミュニティの持続可能性をどう確保していくかが重要なテーマとなっています。

こうした人口動態は、都市計画やインフラ整備、教育・福祉政策に直結する要素です。減少傾向にある中でも、地域の魅力をどう発信し、定住や子育て世帯の流入を促すかが、今後の北九州市にとって大きな課題であるといえるでしょう。

出典:北九州市「推計人口及び推計人口異動状況(Excel版)」

北九州市の魅力ってなんだろう?

北九州市の風景
引用元:photoAC

このエリアの一番の魅力は、自然の豊かさです。海岸線や宗像山など、四季折々の美しい景色が広がり、緑に囲まれた公園や庭園で自然と触れ合うことができます。子育てや老後の生活にも最適な環境が整っています。

2022年には「夜景観光士が投票する日本新三大夜景都市」で日本一に選ばれ、また「合馬竹林公園の竹と風」が環境省の「かおり風景100選」に選ばれるなど、北九州市の自然の美しさは全国的に高く評価されています。

さらに、北九州市には歴史的な名所や文化施設が豊富にあります。小倉城や北九州市立美術館を訪れると、歴史や芸術を楽しめます。また、地域の伝統行事やお祭りも盛んなため、地域の文化や風習に触れることができます。

北九州市は産業の発展も目覚ましく、製鉄や自動車産業、化学工業などが盛んで、先進的な技術や研究施設が集まっています。産業と文化が融合したイベントや施設も多く、活気あふれる地域の様子を感じることができます。

食文化も魅力的で、新鮮な魚介や野菜を使った料理が楽しめるほか、焼きカレーや小倉焼きうどん、戸畑ちゃんぽんなどのご当地グルメも豊富です。美味しい料理を楽しみながら、地域の食文化に触れることができます。

このように、北九州市は自然、歴史、産業、食文化といった多彩な魅力が詰まった街です。2023年には市制60周年を迎え、キャッチフレーズ「みらいつなぐ北九州」のもと、住みたい街として多くの人に支持されています。それでは、次に人気のある住みたい場所をご紹介します。

北九州市が住みやすいといわれる具体的な理由

REASONの文字列
引用元:photoAC

九州の玄関口として発展してきた北九州市は、政令指定都市の中でも「暮らしやすいまち」として注目されています。地理的には本州と九州をつなぐ要所にあり、産業都市としての歴史を持ちながらも、現在は生活のしやすさや子育て環境の整備など、多面的な魅力を兼ね備えています。

 ◇交通アクセスの利便性

小倉駅と線路の画像
引用元:photoAC

北九州市の大きな強みのひとつは、九州と本州を結ぶ交通の結節点であるという立地です。市内には新幹線の停車駅である小倉駅があり、博多までは約15分、新大阪までは2時間半ほどで到着できます。航空面でも、北九州空港が24時間利用可能な拠点として整備されており、東京(羽田)や沖縄(那覇)への直行便が運航されているため、出張や旅行にも便利です。

さらに高速道路網も発達しており、北九州都市高速道路をはじめ、九州自動車道や東九州自動車道などが市内外をスムーズにつないでいます。これにより、福岡市や山口県方面への車移動も容易です。港湾においても、国際拠点港湾に指定されている北九州港があり、物流面での重要性は全国的にも高い水準にあります。

市内交通の利便性も見逃せません。北九州モノレールは小倉駅と郊外を結び、通勤・通学の足として親しまれています。さらにバス路線も充実しており、都市規模に比して公共交通の整備度は高いといえます。これらの交通網の整備は、通勤や買い物だけでなく、子育て世帯や高齢者の移動にも大きな安心感を与えています。

都市と自然の距離が近い北九州市では、利便性と落ち着いた生活環境が両立していることが住みやすさの理由のひとつです。

 ◇子育て支援の充実

子どもがいる家族
引用元:photoAC

北九州市は、子育て世帯にとって安心できるサポート体制が整っている点も評価されています。市の公式サイトが示すように、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を行う「子ども・子育て応援プラン」を掲げており、地域ぐるみで子育てを支える仕組みを強化しています。

具体的には、妊婦健診の助成や母子保健相談の充実、乳幼児健診などを通じて、出産前後の不安を軽減する取り組みを行っています。また、保育所や認定こども園の整備が進められており、待機児童数は全国的にも少ない水準に抑えられています。仕事と子育てを両立しやすい環境が整っていることは、共働き世帯にとって大きな魅力です。

さらに、子ども医療費助成制度も手厚く、通院・入院費用が一定年齢まで無料となる制度を導入しています。経済的負担が軽減されることで、安心して医療機関を受診できる体制が整っているのです。加えて、地域子育て支援拠点や子ども食堂など、地域全体で子どもを見守る活動も活発であり、孤立しがちな子育てをサポートする文化が根付いています。

このように行政サービスと地域の取り組みが両立していることから、北九州市は子育て世帯にとって安心して暮らせる都市といえるでしょう。人口減少が進む中でも、若い世代の定住や移住を促す大きな要因となっています。

 ◇生活コストの安さ

お金と電卓
引用元:photoAC

北九州市の住みやすさを語るうえで欠かせないのが、生活コストの安さです。全国的にみても物価が比較的安定しており、とりわけ住宅費用の負担が小さいことが特徴です。賃貸住宅の家賃相場は、同じ政令指定都市の福岡市や他の大都市圏と比べて低めに設定されており、単身者からファミリー層まで広く住まいを選びやすい環境が整っています。

たとえば市内の2LDK〜3LDKのファミリー向け物件でも、福岡市中心部や首都圏と比較すると月額家賃は数万円単位で抑えられるケースが多くあります。持ち家を検討する際も、土地価格や住宅購入費用が比較的手頃であるため、マイホームを実現しやすい都市といえるでしょう。

生活費全般についても、食料品や日用品の物価が全国平均と比べて低く、光熱費も比較的安定しています。自家用車を持つ世帯にとっても、駐車場代が安いことは日常の出費を抑える大きな要素です。こうした生活コストの低さは、特に子育て世帯や高齢者にとって家計を支える安心材料となります。

加えて、都市規模に比して医療機関や教育機関が充実しているため、安心して生活できるインフラが整っている点も評価できます。低コストで高水準の都市機能を享受できることは、北九州市ならではの魅力といえるでしょう。

北九州市で人気の高い住みたい場所は?

北九州市の風景
引用元:photo AC

北九州市で住みたい場所は個人の好みや要件によって異なる場合がありますが、以下に一般的に人気のあるエリアをいくつかご紹介します。

八幡東区(八幡東・小倉東)

八幡東区は北九州市の中心部に位置し、交通の利便性が抜群で、商業施設や公共施設が充実しています。JR八幡駅はJR鹿児島本線の主要駅で、北九州地域の交通の中心として栄えており、福岡市内へのアクセスも便利です。車を利用する際も、北九州都市高速道路の大谷JCTから八幡ICに簡単にアクセスできます。また、大型ショッピングモールやアウトレットモールもあり、家族連れで賑わうスポットです。沿岸部には美しい海岸線が広がり、リゾート感覚の住環境も楽しめます。

小倉北区(小倉北・戸畑)

小倉北区は、小倉駅周辺に商業施設や飲食店が集まる活気あるエリアです。戸畑エリアは緑豊かな公園や住宅地が広がり、自然との調和が感じられる場所です。小倉城や勝山公園、八坂神社など観光スポットも多く、春には「小倉夜桜祭り」で賑わいます。

小倉駅はJR鹿児島本線や日豊本線、山陽新幹線、九州高速鉄道モノレールなどが乗り入れ、アクセスも抜群です。南部には「山田緑地」など広大な緑地があり、区民の憩いの場として人気です。

八幡西区(八幡西・小倉西)

八幡西区は、北九州市で最も人口が多く、令和6年には区制50周年を迎え、さらなる発展を遂げている地域です。特に黒崎地区は副都心として栄えており、JR黒崎駅には鹿児島線や筑豊電鉄が乗り入れ、駅前には商業施設が立ち並びます。周辺には静かな住宅地が広がり、住みやすさが評判です。

折尾・浅川地区も交通網が整っており、教育施設や病院が充実しているため、住みやすい街として人気です。

若松区(若松・門司)

若松区は歴史的な街並みや観光スポットが魅力のエリアです。門司港レトロや海峡めぐりなど、風情ある雰囲気を楽しめます。開発が進んでおり、商業施設や新しい住宅が増加し、特に若い世代のファミリーに人気があります。海水浴や釣りも楽しめる岩屋海水浴場や脇田海水浴場もあり、子ども向けの施設も充実しています。

広大な「グリーンパーク」や「ひびき動物ワールド」などもあり、子育て世帯にも最適です。

小倉南区(八幡南・小倉南)

小倉南区は、自然環境が豊かで、ゆったりとした生活を求める方に適したエリアです。特に若園や長野などの地域は、住民のコミュニティが強く、治安が良いとされています。福智山でバードウォッチングが楽しめ、平尾台は日本三大カルストの観光地として有名です。交通網も充実しており、北九州空港も近く便利です。

北九州市にはそれぞれ特色や魅力的なエリアがあります。住まい選びには、自分のライフスタイルに合った場所を選ぶことが大切です。信頼できる不動産業者や住宅建築会社のアドバイスを受けながら、最適な場所を見つけましょう。

次に、北九州市で住居を構える際に気をつけたい点を考えてみましょう。

【あわせて読みたい】

北九州で注文住宅を建てるならUA値を考慮して高断熱の住宅を建てよう

建売住宅と比較した注文住宅の魅力

比較の文字列
引用元:photoAC

マイホームの取得を考える際、大きく分けて「建売住宅」と「注文住宅」という2つの選択肢があります。建売住宅は完成済みの住宅を購入するため、価格や入居までのスピードにおいて優れています。一方で、注文住宅は時間や手間がかかるものの、自分たちの希望を反映した住まいをつくれるのが魅力です。 

◇自由な設計とデザイン

おしゃれな戸建て
引用元:photoAC

注文住宅の最大の魅力は、家族のライフスタイルに合わせて自由に設計できる点にあります。建売住宅はあらかじめ決められた間取りや仕様の中から選ぶ形になるため、「もっと収納が欲しい」「リビングを広く取りたい」といった希望を反映するのは難しい場合が多いでしょう。その点、注文住宅であれば、家族の人数や生活動線、趣味に合わせた間取りを一から設計することが可能です。

例えば、小さな子どもがいる家庭であれば、リビングから目が届く位置にスタディスペースを設けたり、将来的に仕切れる子ども部屋を計画したりと、長期的な視点で住まいを考えることができます。また、テレワークが増えている近年では、在宅ワークに適した個室や防音性の高い書斎を設けることも人気です。

デザイン面でも自由度が高く、外観のスタイルや内装のテイストを好みに合わせて選べます。モダンでシンプルな外観にするのか、木の温もりを活かしたナチュラルテイストにするのか、あるいは和モダンや北欧風といった個性を取り入れるのかも自由です。

床材や壁材、照明器具などの細部に至るまで自分で選べるため、完成後の満足度が高いのも注文住宅ならではの魅力といえるでしょう。

◇高い住宅性能・設備の選択肢

機能性を兼ね備えたキッチン
引用元:photoAC

建売住宅はコストを抑えるために一定の標準仕様で建てられるケースが多く、断熱性能や設備のグレードは平均的なものに設定されています。一方、注文住宅では、予算やこだわりに応じて高性能な設備や仕様を選ぶことが可能です。

たとえば、断熱材や窓サッシを高性能なものにすることで、冬は暖かく夏は涼しい省エネ住宅を実現できます。結果的に冷暖房費の削減につながり、長期的には家計に優しい住まいとなるでしょう。また、耐震性能や制震装置を強化すれば、地震に備えた安心度の高い住宅を建てることもできます。

設備面では、システムキッチンやユニットバス、給湯器、照明器具に至るまで自由に選べる点が大きなメリットです。最新のIHクッキングヒーターや食洗機を導入したり、浴室暖房乾燥機やミストサウナを取り入れたりすることで、暮らしの快適さが大きく向上します。さらに太陽光発電や蓄電池を設置することで、環境に配慮しつつエネルギーコストを抑えることも可能です。

つまり、注文住宅では性能や設備を「標準」にとどめるのではなく、自分たちの理想やライフスタイルに合わせて最適なものを選び、カスタマイズできるのです。

◇建築過程に関わる楽しさ

注文住宅ならではの醍醐味のひとつに、「建築過程に関わる楽しさ」があります。建売住宅は完成したものを購入するため、工事の過程を知る機会はほとんどありません。しかし、注文住宅では打ち合わせを重ねながら設計を決め、実際の建築現場で進捗を確認することができます。

基礎工事や上棟式、内装工事など、家が少しずつ形になっていく様子を間近で見守る体験は、住まいへの愛着を一層深めてくれます。また、施工途中で気になる点があれば現場で確認し、必要に応じて修正を加えることもできるため、安心感につながります。

家づくりの過程に参加することは、単に「完成を待つ」だけでは得られない思い出になります。特に子どもと一緒に建築現場を訪れると、「自分の家が建っていく」という体験を家族で共有でき、完成したときの感動も大きくなります。建築過程に立ち会うこと自体が、将来にわたって語り継がれる思い出となるのです。

注文住宅で理想の住まいを実現するポイント

POINTの文字列
引用元:photoAC

「一生に一度の大きな買い物」ともいわれるマイホーム。その中でも注文住宅は、自分たちの理想やライフスタイルを反映した住まいを実現できる選択肢です。しかし、自由度が高い分だけ、計画を誤ると「予算オーバーしてしまった」「暮らしにくい間取りになった」といった後悔につながる可能性もあります。

理想の住まいをつくるためには、初期段階からしっかりとポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、注文住宅を計画するうえで意識しておきたい4つの視点を紹介します。

◇予算を考慮し優先順位を付ける

1万円札と計算機
引用元:photoAC

注文住宅は自由度が高い反面、要望をすべて盛り込もうとすると予算が膨らみやすい傾向にあります。そのため、まずは「どの部分に最もお金をかけたいのか」を明確にし、優先順位をつけることが大切です。

例えば、外観デザインや高級な内装材にこだわるのか、断熱性能や耐震性能など住宅性能に重点を置くのか、あるいはキッチンや浴室といった水回りの設備に投資するのか。家族にとって何を最も重視するのかを整理し、予算配分を決めることが、無理のない家づくりにつながります。

また、建築費用だけでなく、引っ越し費用や家具・家電の購入費用、外構工事費なども忘れずに計算に入れる必要があります。将来的な修繕費やランニングコストも踏まえて、資金計画を立てておくと安心です。優先順位を明確にしたうえで、メリハリのある予算配分を行うことが、満足度の高い住まいを実現する鍵となります。

◇機能性を重視する

理想の住まいを考えるとき、つい見た目やデザインに目が行きがちですが、実際に住んでから重要になるのは「機能性」です。注文住宅では、設備や間取りを自由に選べるからこそ、生活に直結する機能面を見極めることが求められます。

例えば、断熱性や気密性を高めることで、冷暖房の効率が上がり、光熱費の削減や快適性の向上につながります。また、耐震性を強化しておけば、災害時の安心感が格段に増します。キッチンや浴室といった水回りも、日常的に使用する頻度が高いため、清掃のしやすさや省エネ性を考慮して選ぶとよいでしょう。

さらに、バリアフリー設計や将来を見据えた可変性のある間取りも大切です。たとえば、子どもが成長して独立した後の使い方を考えたり、高齢になったときの動きやすさを考慮したりすることで、長く快適に暮らせる住まいを実現できます。デザインと機能の両立を目指すことが、注文住宅で後悔しないための大きなポイントです。

◇家事動線を確保する

機能性を兼ね備えたキッチン
引用元:photoAC

毎日の暮らしにおいて大きな影響を与えるのが、家事動線です。いくら見た目が美しい住まいでも、家事がしにくければストレスが溜まってしまいます。注文住宅を建てる際には、日常生活をイメージしながら「いかに効率よく動けるか」を意識した間取りを計画することが大切です。

例えば、キッチンと洗面室、浴室を近くに配置すれば、「料理をしながら洗濯を回す」といった同時進行の家事がしやすくなります。さらに、買い物から帰ってきたときに玄関からパントリーやキッチンへ直接行ける動線をつくれば、荷物の運搬がスムーズになります。

また、室内干しスペースを洗濯機の近くに設けたり、ウォークインクローゼットに直接取り込めるようにしたりすることで、洗濯から収納までの流れが効率化されます。こうした工夫は毎日の負担を軽減し、住みやすさを大きく高めてくれます。家事動線を考慮した間取りは、暮らしの質を左右する重要な要素といえるでしょう。

◇収納スペースを確保する

住まいづくりにおいて忘れがちなのが収納スペースの計画です。建売住宅ではあらかじめ用意された収納に合わせて生活する必要がありますが、注文住宅では家族の持ち物やライフスタイルに応じて自由に収納を設けられます。

たとえば、玄関にはベビーカーやアウトドア用品を置けるシューズクロークを設けたり、リビングには家族共用の収納を確保して日用品を整理したりと、具体的な使い方を想定してつくることが大切です。寝室にはウォークインクローゼット、キッチンにはパントリーを設けることで、空間をすっきりと保てます。

また、「使う場所の近くに収納を設ける」こともポイントです。掃除機や日用品のストックをすぐに取り出せる位置に収納できれば、家事がスムーズになります。さらに、将来の暮らし方の変化に対応できるよう、余裕を持った収納計画をしておくと安心です。

収納スペースをしっかりと確保することで、日常生活の快適さはもちろん、家全体の美しさや片付けやすさにもつながります。

【あわせて読みたい】

高気密高断熱の指標を知ろう!快適さを確保した注文住宅を紹介

北九州市に住んでいる人が気をつけたい「注文住宅」のポイントは

POINTの文字列
引用元:photoAC

北九州市で注文住宅を建てる際には、以下のポイントに注意することが重要です。

地域の気候や風土に合わせた設計

北九州市は四季がはっきりしており、夏は高温多湿、冬は寒冷な気候です。このため、断熱性や気密性を高めた設計が求められます。特に、暑い夏を快適に過ごすためには、間取りや建材に工夫を加え、冷暖房効率を最大化することが大切です。断熱性が高い家は、光熱費の削減にもつながります。

また、風の強い地域であるため、耐風性の設計も重要です。地域特性に合った設計を行うために、地元の建築業者や設計士と協力することをおすすめします。

防災対策の強化

北九州市は地震や台風などの自然災害が発生しやすい地域です。そのため、注文住宅の建築時には耐震性や耐風性を考慮した構造設計が必要です。災害時に備えて、避難経路や非常用の備蓄スペースも設置することが大切です。また、停電時に備えるため、太陽光発電システムの導入を検討するのも有効です。

北九州市は日照時間が長く、積雪も少ないため、太陽光発電システムを設置するのに理想的なエリアです。蓄電器も併せて設置すれば、災害による停電時にも電源を確保できます。

自然環境の活用

北九州市の豊かな自然環境を活かすことも、注文住宅を建てる際の魅力の一つです。庭園やガーデニングスペースを設けたり、大きな窓から自然の景色を楽しめるようなデザインを取り入れると、心地よい住環境が作れます。ウッドデッキから庭へ直接出られる設計にすれば、家族や友人とバーベキューを楽しむこともできます。

また、プライバシーを守りたい場合は中庭を設けるのもおすすめです。中庭があれば、採光面で有利であり、風の強い日でも子どもを安全に遊ばせることができます。

長期的なメンテナンス計画

注文住宅の建設には多くの費用と手間がかかりますが、長期的に快適に暮らすためには定期的なメンテナンスが必要です。建物の耐久性を保つために、設備機器の点検や修繕を計画的に行い、将来の大規模な修理を避けることができます。例えば、外壁の早期塗り替えで、湿気が内部に入り込むのを防ぎ、雨漏りなどの修繕費を節約できます。

特に台風が多い地域では、屋根瓦の点検も重要です。瓦のズレを放置すると、雨漏りが発生し、最終的に屋根全体を葺き替えるために大きな費用がかかることもあります。

北九州市で注文住宅を建てる際には、地域特性に合わせた設計や安全・快適な住環境を考慮することが重要です。気候や風土に合った設計、防災対策、自然環境を活かしたデザイン、そして長期的なメンテナンス計画を立てることで、より快適で安全な暮らしを実現できます。

信頼できる建築業者や専門家との密なコミュニケーションを大切にしながら、理想の住まいを作り上げましょう。

北九州市での住宅メーカーや工務店を選ぶコツとは

住宅メーカーや工務店を選ぶ際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう。まずはメーカーや工務店の実績と信頼性を確認しましょう。長年の経験や建築実績があるかどうかをチェックし、口コミや評判も調べてみてください。

デザインとスタイルも重要です。あなたの理想とするデザインやスタイルに合ったメーカーや工務店を選びましょう。各社のウェブサイトやショールームを訪れて、実際の建物や内装の雰囲気を見てみると良いでしょう。

次に建物の品質や性能も重要なポイントです。断熱性や気密性、耐震性などの基準を満たしているかどうかを確認しましょう。また、使用する建材や設備機器の品質にも注目し、耐久性やメンテナンスのしやすさなどを考慮しましょう。

メーカーや工務店のカスタマーサポート体制も重要です。建築中や引き渡し後のトラブルや修理などに対して、迅速かつ適切な対応ができるか確認しましょう。保証期間やアフターサービスの内容も確認しておくと安心です。

予算に応じた価格設定や支払い条件も比較検討しましょう。複数のメーカーや工務店から見積もりを取り、適切な価格と予算内での提案を受けることが重要です。ただし、価格だけで選ぶのではなく、品質やサポート体制とのバランスも考慮してください。

【あわせて読みたい】

高騰する注文住宅の予算をどう立てる?業者選びのコツも解説

北九州市でおすすめの注文住宅会社を紹介

北九州市の中でも、特におすすめの注文住宅会社を5社ピックアップしてご紹介します。

◇株式会社Ace

株式会社Ace
画像出典先:株式会社Ace

株式会社ACEは、住む人の健康と幸せな暮らしを提供することにこだわりを持ち、これまでに800棟以上の実績を持つ不動産仲介業者です。福岡県北九州市に本社を構え、2001年に創業以来、地域に密着した活動を行っています。

ACEは、特に「A-style注文住宅」や「A-styleリノベーション」の提供に力を入れており、これらの住宅は住む人のライフスタイルや家族構成に合わせた柔軟なデザインが特徴です。

会社名株式会社Ace
所在地〒802-0976
福岡県北九州市小倉南区南方5-9-32
電話番号093-967-9114
公式ホームページhttps://www.kokura-ace.com/
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次