二世帯住宅は子育て世代と親世代など2つの家族が同じ屋根の下で生活をする住宅のことを指します。二世帯住宅を検討している人の中には、親世代が近くにいるのは嬉しいけど不安もあるという人も少なくないのではないでしょうか。親しい仲であっても生活スタイルの違いやプライバシーなどは十分に考慮する必要があります。
こちらの記事では、二世帯住宅で後悔しないために必要なポイントを紹介していきますので是非参考にして下さい。
二世帯住宅を建てる前に条件や希望を整理しよう
子供の世話を頼むことが出来たり、建築費用を抑えられたりと二世帯住宅のメリットは多くありますが、一方で間取りによる後悔や費用負担で揉めたりすることも少なくありません。このような事態を避ける為にも事前の話し合いが重要です。ここでは、二世帯住宅に向けた話し合いのポイントについて解説していきます。
希望や要望を本音で話す
後に後悔しない為にも本音で意見を出す事が大切です。とは言え、面と向かって本音で話すのが難しいと感じる人も多いはずです。遠慮して言いたい事が言えなかった、という事を避けるためには、まずはそれぞれの世帯で希望や要望を整理してからすり合わせるのが良いでしょう。
すり合わせの際には当事者同士だけでは難しい場合、施工会社や第3者を交えて話しをするのも良い手立てです。
守ってほしいルールを明確にする
これはやめて欲しい、またはこれだけはやって欲しいといった、今後守って欲しいルールを明確にしておきましょう。やめて欲しいことなどは話しづらい場合もあるかもしれませんが、最初に明確にしておくことで後のトラブルを避けることが期待できます。また、自分にとってはやって当然と思うことでも、人によっては違う場合もあります。それが自分にとって重要な事であれば伝えておくのが無難です。
生活習慣の違いがトラブルに発展するケースもあるので、可能であれば日常生活のルールを決めておくのが良いでしょう。
費用負担について
二世帯住宅の場合住宅ローンを世帯で分けて返済していくことも可能ですが、やむを得ず仕事が出来なくなった場合なども想定して、返済計画について十分話し合うことが大切です。また、後に詳細に紹介する、完全同居型の場合などは光熱費や水道代などの費用負担についても決めておきましょう。
3つの間取りとポイントーメリットデメリットを把握しよう
要望やルールについての話し合いが済んだら、以下の3つの間取りのどれが良いか決めていきましょう。二世帯住宅の3つの間取りについてそれぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
完全同居型
完全同居型はキッチンや浴室、リビングといった設備は共有スペースとして使用し、寝室は世帯別や各個人ごとに設けるといった間取りの住宅です。
完全同居型のメリットは、生活空間や設備を共有することで一つの住宅で済むため、建築コストを抑えることができます。また、光熱費や水道代なども共有されるため、総合的な生活費の削減にもつながります。
同居することで、親世帯と子世帯の家族同士のコミュニケーションが活発になり、お互いのサポートがしやすくなります。共有スペースでの時間が増えるため、日常的な会話や交流が自然と増え、家族の絆が深まるでしょう。特に子育て中の親世帯が祖父母世帯の協力を得ることで、仕事と家庭の両立がしやすくなる場合があります。また、病気や急な出張などで頼りになる相手が近くにいるため、安心感も増します。
完全同居型のデメリットは、各世帯がそれぞれ共有のスペースを使うため、プライバシーを保つことが難しくなります。特に寝室やリビングなどの共有スペースでは、他の世帯の活動や音が気になることがあります。これにより、ストレスや不快感が生じる可能性があります。
また、二つの世帯が異なる生活リズムや好みを持っているため、各世帯の要望を調整することが難しいことがあります。間取りや家具の配置など、設計段階から調整が必要ですが、これが難しい場合があります。
完全分離型
同じ屋根の下で、入口から居住スペースまで完全に分かれた形が完全分離型です。
完全分離型のメリットは、生活空間が別々のスペースになることからプライバシーが守られます。顔を合わせる機会が少ないため、気を使ったり干渉される心配が減り、自分達の生活スタイルを崩すことなく生活出来ます。また、光熱費等はそれぞれの世帯で支払うことになるので金銭トラブルも起こりにくいです。
完全分離型のデメリットは、2世帯分の居住スペースと設備が必要になる為建築費用や、生活費は他の間取りに比べて多くかかります。
部分共有型
部分共有型は住居の一部を共有する間取りです。玄関のみ共有とする場合やキッチンとリビングを共有するなど、間取りのパターンは様々です。完全同居型・完全分離型どちらの要素も含んだ間取りと言えます。
部分共有型のメリットは、共有スペースにより家族感・世代間のコミュニケーションが取れますが、各世代ことのスペースも設けられているためプライバシーも守られます。プライバシーとコミュニケーションのバランスを取りつつ適度な関わりが期待できる間取りと言えます。また、共有できるスペースや設備が存在するため、経済的に建築できます。
部分共有型のデメリットは、部分共有型の住宅では、特に階段部分や水まわり、パイプスペースなどのコア部分について、1階と2階の両方のプランを調整しなければなりません。これは、両世帯の間で配置の合意を取る必要があるため、デザインや配置の自由度が一部制約される可能性があります。キッチン等世帯別に建築する部分が多いほど、建築費用が増加します。
北九州で二世帯住宅を建てるならお薦めのハウスメーカー
東宝ホーム
平屋と2階建てを合わせた二世帯住宅
平屋の一部が2階建ての構造になっている、平屋と2階建ての良いとこ取りをした二世帯住宅です。
広々としたリビングスペースは平屋の長所を生かしつつ、子供たちやペットが駆け回っても安心な広さがあります。東宝ホームの構造と担当者の人柄がハウスメーカー選びの決めてと話す依頼主は、二世帯住宅になったことで両親との距離が近まり、ご主人が不在の際でも安心感を得られ、育児に関する相談もより頻繁に行うようになったとのことです。また、東宝ホームの特別な断熱材や構造により、冬の暖かさや防音性にも大変満足していると感想を話しています。
アエラホーム
程よい距離感で過ごせる完全分離型の住宅
床の一部が畳になっており落ち着いた雰囲気の親世代のリビングと、吹き抜けになっており広々と開放的な子世帯のリビング、一つの家にそれぞれの世代の要望が詰め込まれた完全分離型の住宅です。完全分離型の二世帯住宅の利点を活かして、普段の生活は自分達の生活リズムを崩さずに、会いたい時はすぐに会いに行ける、程よい距離感で過ごす事が出来るお家になっています。
谷川建設
見事な眺望が望める立地を生かした二世帯住宅
小高い場所に建てられた住宅の裏側は美しい森に囲まれており、この立地を最大限に活かした2階のリビングには大きな窓が設けられています。ここからは素晴らしい眺望を楽しむことができ、室内の設計によって外部の光を取り込みやすく、同時にプライバシーも確保されています。
玄関は一つですが、玄関ホールを2つに分けたことにより家族それぞれのスペースの確保とプライバシーを考慮しています。趣味のピアノを楽しむスペースや小屋裏を活用した多目的スペースもあるこだわりの二世帯住宅となっています。
二世帯住宅は世帯それぞれにとって、お互いが近い距離で生活することにより様々なメリットがあります。しかし、事前の話し合いが十分で無い場合や、本音で意見が出せなかった場合、暮らし始めてから後悔してしまう事も少なくありません。
話し合いにより解決する場合も多くありますので、話し合う事を大切にしましょう。間取りについては後々変更することも可能ですが、理想通りに変更する事が困難なケースがある他、費用もかかります。事前に十分に検討するようにしましょう。
また、生活する上では間取りだけでなく家の性能についても考慮する必要があります。日々の生活において、断熱性や気密性、防音については重要なポイントです。施工を依頼する工務店やハウスメーカーがそれらのポイントを満たしているか確認が必要です。
二世帯住宅といっても本記事で紹介した通り、さまざまなスタイルがあります。二世帯住宅を検討している人は、今回紹介した事例や間取りの特徴を参考にして、自分達にピッタリのスタイルを見つけて下さい。